シャープに続き東芝の転落に思うこと

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おおよそ今から30年前に筆者は東芝と直接契約し、損保代理店を囲い込むためのシステムを、世界初のラップトップ

型コンピュータに搭載する仕事を受託開発した経緯もあり、今日の東芝の状況をテーマにとりあげたい。

ご承知の通り、東芝は1875年に電信機事業を目的に江戸時代末期の発明家と呼ばれた、田中久重が田中製造所を

創業、その後芝浦製作所と名称を変更し、1939年に東京電気と合併、東京芝浦電気が誕生した。

その後社名を東芝と改め経団連には、石坂泰三や土光敏夫などを会長職に送り込んだ、日本有数の名門企業として

知られている。

その東芝がリーマンショック後の景気後退を背景に、社運を賭け、米国原子炉技術の大手「ウェスチングハウス・

エレクトリック・カンパニー」(WE社)の巨額買収を行い、当時の為替レート換算で約6,500億円(当時のWE社の

純資産は約2,500億円)もの投資を行った。実にのれん代に4,000億円もの巨費を投じたのである。

しかし2011年の東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、世界の原子力発電所の需要の停滞や建設基準の

厳格化などにより、既受注分に於いて巨額の損失が発生したのである。

これに至る過程において、不正会計等、3代の社長に引き継がれ今日の状況となった事は、新聞等に詳細な記事が

掲載されているのでコメントは省略する。

問題なのは、従業員が関連会社を含め20万人を有するトップ企業に於けるガバナンスとコンプライアンスに対する

欠陥である。よく言われる巨大企業の意思決定の遅さや、強大な組織内権力に抗えない企業風土などなど、今日に

至った東芝の有り様は、組織の上に立つもの(リーダーシップや権限をもつもの)として、企業の大小にかかわらず

教訓として生かせばならない責任があると思う。

以上