IT業界にいる者として、新たな年度の事業動向がどうなるのか常に気になるところである。

そこで今回のブログは、情報システムを保有するユーザー動向の一部が社団法人日本情報

システム・ユーザー協会から発表されたので、これを題材とする。(一部記事抜粋)

今回発表されたのは、2018年度に於けるユーザーのIT投資動向とIT投資で解決したい

経営課題他であるが、ブログでは、この2点に焦点を合わせることにする。

・2018年度のIT投資の伸びは過去10年で最高水準

調査(2017年度比較)の結果は以下の通りである。

2018年度予測 10%以上増=16% 10%未満増=24.7% 不変=45.5%

2017年度予測  同上   =13.6%    同上 =20.4% 不変=49.7%

全体の40.7%が増加、45.5%が前年度並みと回答しています。IT投資を増やす割合から

減らすと回答したDI(ディフュージョン・インデックス)は27.0ポイントで2017年度の

17.7ポイントを9.3ポイント上回るだけではなく過去10年で最も高い数値となった。

さてこのユーザーの投資意欲がどこに向かっているものなのか、IT業界の今後の事業戦略を

考える上で、もっとも大切なポイントと考える。

・圧倒的にユーザーがIT投資を通じ解決したい課題のベスト3は以下の通り。

・1位 業務プロセスの効率化(省力化・業務コスト削減)

・2位 迅速な業績把握、情報把握(リアルタイム経営)

・3位 営業力の強化

以下

IT開発・運用コスト削減、グローバル化への対応、ビジネスモデルの変革などが続く。

これらの顧客ニーズを分析すると、IT投資が効率的で生産性を伴う、ツールとして本業の

コスト削減や利益を生み出すものでなくてはならないとの、意思を感ずる次第である。

以上

 

2018年の最初のブログのテーマを考えていたところ、今日の朝刊の経済欄にIT大手のインターネットイニシアティブ

社が、仮想通貨やデジタル通貨の現金との交換や、取引機能の提供などを目的とした子会社を設立し、今秋までに

仮想通貨交換業の登録を行い交換業を開始するとの報道を読んだ。

そんなこともあり今回のブログはファイナンシャルテクノロジーの観点からではなく、最近ビットコインに代表され

る仮想通貨とは?セキュリティ上のリスクは?を題材にしてブログを書くこととします。

仮想通貨の定義は以下の通り。

・円やドル、ユーロ、それから元などの国際通貨は、それらの通貨を発行する国が、その価値を保証している。

・一方、仮想通貨は、どの国もその価値を保証していない。

では、国が保証していない仮想通貨に、なぜ価値が生まれるのでしょうか?不思議ですね。

ビットコインなどに代表される(世界に流通する仮想通貨は実に1300種類もある)仮想通貨はブロックチェーン

というコンピュータ上で相互に監視できる台帳の中で、仮想通貨の種類別台帳に仮想通貨の総量、個別の取引が記載

され、この情報が世界中のコンピュータにコピーされ、コンピュータ同士が不正の有無を相互に監視しあうことで

成り立っています。つまり仮想通貨は世界中のコンピュータが保証していることになります。

なぜ価格があがるのか?それは売る人と買いたい人が存在するから取引が成り立つのです。しかし売りたい人がいて

も、買いいたい人がいなければ、価値は0になります。

日本の金融政策を取りまとめる財務省の仮想通貨に対するスタンスは、2017年4月の資金決済法の改正により

取引所の登録制を導入するなど、むし金融庁の管理のもと仮想通貨の流通を育成する方向で進んでいます。

しかし世界では、むしろ規制する動きが強くなってきています。それは若者を中心に投機としての性格が強くなる

とともに、取引を仲介する取引所のシステムの脆弱性(例:東京証券取引所のシステム投資は100億から250億円)

これに対し、日本のベンチャ系仮想通貨取引所(現在:登録許可済は16取引所、登録申請中:不明ただし見なし

営業許可をあたえられている取引所もある)のシステム投資は推定1億から5億円程度と言われています。

2016年の8月に香港を拠点とする、ビットフィネックス社はハッキングにより約70億円のビットコインを消失させ

た。また2017年12月には韓国の複数の取引所が、北朝鮮のサイバー攻撃により約90億円の仮想通貨が流失と報じ

られた。

中国は仮想通貨の発行により、資金を集めるファンド「ICO]を全面禁止するとともにビットコインの3大取引所を

閉鎖。韓国はICOを全面禁止するとともに、取引所の閉鎖の検討を始めました。

ゆえに、行き場を失った日本近隣の規制国から日本へ投機資金が流入、最近の仮想通貨の乱高下の要因にもなって

いるのです。こんな中、テレビCMなどで知られている、日本のベンチヤー大手コインチェック社が運営する仮想

通貨取引所の仮想通貨「NEM」(ネム)が、実に過去最大規模のの580億円相当の仮想通貨を複数(時間にして

8時間)回にわたるハッキングにより流失させた。その原因たるは、顧客の資産を管理するにはIT業界にいる我々

からみても、実におそまつな管理システムの脆弱性のもとで事業を運営していたのが原因なのである。

通常、売買システムはオンラインで行う、しかし管理システムはネットからは完全に遮断し、顧客別の財布である

コールドウォレットで管理する必要がある。つまりオフラインでなくてはならない、サイバー攻撃の格好の標的に

なるからである。しかるにコインチェック社はネットにつながった、オンライン上にあるホットウォレットの中で、

顧客の財布を管理していたのである。ブラックハッカーにとっては、よだれが出るおいしいシステムである。

現実の問題として自社のシステム投資が事業のコアであることに、気づくことが出来ない経営者が存在すること

が大きな問題と考える。これを契機として日本の金融当局も、政策変更または規制強化に動くことになろう。

仮想通貨は匿名性やマネーロンダリングに利用される、若者が一獲千金を狙うなどデメリットも存在するが、国際

金融分野で後れをとった日本にとって、新しい成長分野の育成、発展を狙うためには、健全な事業者そしてなに

よりも大切なことは、システムのセキュリティに対する重要性を、経営レベルや事業レベルあるいは技術レベルの

各分野で、顧客に対し有用な高いセキュリティ環境の実現こそが、ビジネス基盤の根幹であることを、説得する

力を発揮出来るセキリティリーダーの育成が、まさに重要かつ急務な時代なのである。

今月のブログは、ここまでにします。

先日、新聞報道などで日本の3大銀行(三菱東京・三井住友・みずほ)が、今後 IT(ファイナンシャル・テクノロジー)や

ロボットによる自動化などデジタル技術とAIの多様な活用により、業務の効率化やビジネスの構造改革を通じ、

約32,000人分の業務の削減を実施すると発表し世間を驚かせた。

この背景には日銀の金融緩和(0金利政策)の長期化に伴い、本業での収益が見込めず、従来のビジネスモデルでは

成長できないと判断したからに他ならない。

また仮想通貨(ビットコインなど)に代表されるデジタル技術の進歩が金融業界への異業種の参入を容易にし、これも

本業への圧迫となるとの危機感が、この動きの伏線となったものと考える。

この中で、みずほFGが大規模な業態の構造改革を打ち出し、バブル時代に大量採用した世代が定年期を迎える、この

タイミングに新規採用を抑制し、膨大な事務処理を新しいテクノロジーを活用し自動化させ、段階的に約2万人弱の

属人的な業務を圧縮することで得られた収益資源を、少子高齢化時代に於ける新しい銀行に向け、従来のかたちから

の脱皮を目指し、成長分野に資源を重点配分する事業戦略を打ち出したのである。他の2行も同様の考えであろう。

さてIT業界は、これらの影響をどう考えなくてはならないのであろうか。

従来よりIT業界の売り上げに占める金融分野(特に銀行)のシェアは、大きな割合を占めてきた、またシステムの

刷新、維持保守、運用など比較的大きく長期的な案件が多くを占めてきた、つまり影響は少なくないのである。

半面業態が変われば新たなニーズも生ずるのであるが、新たなニーズをキャッチアップするためには、新たなニーズ

に必要な専門性つまり新たなテクノロジーを保持できているのかが問題となる。

我々自身も反省する点は大いにあると考える、つまり日本の産業構造は海外の先進国に比べて多重階層や多重流通

構造など、さまざまな障壁や利権にIT業界は逆に守られてきたことにより、流動化ニーズがないことによる固定化

や産業界に対する、将来予測や展望を持たなかったため、これに安住している間に、後発の目的を持った専門性の

高いITベンチャーにリーダシップを奪われる情勢が目の前に迫っているからである。

これらの専門性とは多分に米国からのノウハウコピーではあるが、早い者勝ちである。

加えてIT企業であるならばAIを活用し、社会の小さな変革に繋がる新しいイノベーションを立ち起こす気概を持っ

べきと考える。

新しい時代に、中小IT企業が生き残るための処方箋として、以下の4つの点をあげておきたい。

・中小IT企業の生き残り策は、一にも二にも専門性の追求(実現させるためには、社員への投資)

・今後縮小するであろう属人的な業務の見直し(単純な仕事から徐々になくなる)

・社員の喜びは自社の主体性の有無(ブランディング化は主体性の肝)

・グローバルな視点から事業戦略を思考すべし(世界を見渡し⇒日本発⇒世界へ!)

来年もよろしくお願いいたします。

技術の進化が人間の生活基盤の脅威となる時代

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今月のテーマは、デジタル化社会基盤の実現に向け、さまざまな分野に於いて新しい試みの創出に全力をあげている

今日であるが、少し立ち止まって考えてみよう。

技術の進化を通じ人間は、生産効率や数値分析さらには品質の一元管理など、さまざまな分野で技術の有用性を

享受してきた。また、このことが我々人間の生活基盤やビジネスに於いての生産性や合理性を高めてきたことは事実

であり、さらに技術は、たえまなく進化を続け続けるであろう。

しかし本年の7月に米国の個人情報機関(金融機関に対し個人の信用情報を提供する会社)の最大手であるEquifax

社で、実に1億4,300万人(日本の2016年の総人口は、1億2,700万人)の社会保険番号・氏名・住所・

生年月日・免許書番号・犯罪歴・約30万人分のクレジット番号等が、ハッキングにより流出した可能性がある。

これは、日本人全員のマイナンバーのすべてが外部に流出した以上の重大事案である。米国の社会保障番号は

あらゆる行政機関に紐付けされており、日本のマイナンバーが現在のところ、所得捕捉にのみ運用されていること

とは、違う意味で米国やカナダその他の国に、深刻な社会的影響を与えたということである。

事件の背景には、同社が7月下旬に不正アクセスに気づき、アクセスを遮断したものの、不正アクセスは5月中旬

から始まっており、Webアプリの脆弱性を突かれたことが主たる原因である。しかも顧客には約1ケ月後に事実

関係を知らせたという、お粗末な顛末でなのである。

また最近では韓国の国防省のサーバーから、何万ページの極秘文書、軍事機密が某国によりハッキングされ、その

中には、将軍様の斬首作戦の内容まで含まれていたという。日本国内の企業や行政機関への攻撃も増大している。

セキュリティ技術は、そのほとんどが対処療法的な意味合いの中にあり、人間の作り出すものには必ず穴があること

を突き詰めて考えてみても、人間が作り出したAI(人工知能)が予防療法的セキュリティ技術を考え出しても、やはり

完全無非なるセキュリティを実現することは、困難と考えるべきである。DX時代は脅威との戦いであり、安全なIoT

社会の実現には、完璧なセキュリティ技術の獲得、または完全無非なるセキュリティの仕組みを完成させることが

前提であると考える。

今月の私のブログは以上です。

今月のブログは、最近読んだ技術書籍をモチーフにコンピュータの進化の歴史が今日に至る、ソフトウェア業界の成長

と、最近のトレンドであるAIに象徴される無限の可能性と限界をテーマに書くこととする。現在のコンピュータの性能

を飛躍的に高めた、大きな理論である「ムーアの法則」=インテルの創業者の1人であるゴードン・ムーアが1965

年に自の論文で示した「半導体の集積率は18ヶ月で2倍となる」という考え方です。つまり集積率が上がるという

ことは、性能が上がると同義で半導体の性能=CPUが18ヶ月後には、同じ面積で2倍となることです。例えば1秒間

に100個の処理能力であったCPUが、18ケ月後に同じ面積で200個の出来る事は、性能が倍に向上するとともに

半導体のコストを半分に引き下げることとなるわけです。

ここで1994年から2000年までのノートブック型PC世界売上NO1を連続して獲得した東芝のダイナブックの前身

であり、世界初のラップトップ型PCの最上位機種であるT3100SX(国内ではJ3100)のハードディスクは1986年
 
時点で40MBであった。ちなみに2017年高性能ノートPCランキングの1位である Dell XPS15 9560 18Q11の
 
メモリは16GBである。さらに第9位のASUS(エイスース)G701VIKのCore i7-7820HKに至っては32GBメモリを
 
搭載している。(解説)1B=半数英数文字の1データが「1バイト」X1024倍が1KB X 1024倍が1MB
 
X 1024倍が1GB x 1024倍が1TB(1テラバイト=約1兆バイト以上)
 
1986年から今日に至る半導体の微細化技術が、安価でハイスペック化されたコンピュータを作り出し、この根底
 
にある半導体性能の原則を作り出せたのが「ムーアの法則」なのです。それと同時並行にコンピュータの能力を最大限
  
活かすソフトウェア技術が発展、現在に至るわけであります。しかしこの微細化技術にも物理的な限界があり、ほぼ
 
今後10年以内には、技術的臨界点に達するともいわれております。「ムーアの法則」に基づく半導体進化の原則が
 
崩れる事は、コンピュータの進化にも大きな影響を与え、現在技術に於いては限界(進化がとまる)が生ずると考えれ
 
れるのです。
 
これに代わる次世代コンピュータ=量子コンピュータが理論的に存在するが、今日のPCと同等の汎用化技術水準に
 
到達させるには、今後、数10年かかるともいわれている。
  
ちなみに今後の見通しとして、半導体の微細化は3nm(ナノメートル)の実現に向かっている。3nmをmm単位
 
に換算すると実に 0.000003mmである。
  
ハードウェアの進化が、とまった場合に何が起きるか想像するに、ソフトウェアを進化させ補完する必要が生ずる。
   
よって、今後とも我々が社会の多様なニーズに対し貢献すべき課題は充分に存在し、我々の対応能力をさらに進化さ
 
せなければならない。
  
今月はここまで。
 

すでに2015年10月に、サイバーセキュリティ基本法に基づき内閣官房の中に、内閣サイバーセキュリティセンター

(NISC)が設置されサイバーセキュリティ戦略本部の基で、サイバーセキュリティ人材育成プログラムが草案され現在に

至っている。

背景は、無論のこと、近未来にデジタル化された社会基盤(DX=デジタルトランスホーメーション)が整備され、物と

インターネット(IoT)の時代が到来したとき、現在でも世界的なサイバー攻撃の影響が、企業、公的機関、個人にリスク

を与え続けており、この影響は件数、規模、内容の大きさに於いても、国をまたいだダメージに繋がることから、近未来

のデジタル化社会の到来にとって、最大の脅威となり、大きな懸念を与えていることにある。

大きな課題のひとつとして、現在すでに企業内に存在するセキュリティ人材のうち、能力不足と思われる人材が15万

9,000名と想定されており、絶対量的な不足、約8万1,000名をくわえると、約24万人の高度化されたセキュリ

ティ人材が必要となる計算である、人材不足さらには対応能力の不足(人材の質)が生じているのが現実なのである。

この状況下に於いて、国は産学官の連携による特化教育を通じて2020年、つまりオリンピック開催年までに3万人

程度の高度なセキュリティ人材の創出を、アンダー22を対象とした若手や大学卒で業歴がある社会人を対象に大学院

大学に選抜し、実践的セキュリティ専門教育課程を通じて、人材の育成を図ろうとしている。

しかし、このような型通りのやり方で質的、量的な課題をクリアし、高度な知見を有するセキュリティ人材を創出できる

ものであろうか。

中小IT企業の中に於いても、セキュアで新たな挑戦に向けられる意欲的な中堅、若手のインフラ系技術者は数多く

存在する。彼らは顧客環境の中で、実践的な様々なケースの障害に立ち向かっている。それも何年にもわたってで

ある。

私が主張したいのは、国の根幹に影響を与えるこの課題の解決方策として、現行の年齢や学歴などの制限を取り払い

志願制を採用し、人間力や実務歴また企業や顧客推薦など、広く人材に門戸を広げることにより、世界に比べ劣ると

いわれている日本人のIT技術者に、新たなスキルと新たな将来への価値つまりビジネスビジョンの刷新と、社会に貢献

する道筋を可能にすることができる施策に、ボトムアップして欲しいと業界人の一人として、切に願うものである。

今月の私のブログは以上です。

アベノミクスの3本の矢は(1)大胆な金融緩和(2)機動的な財政政策(3)日本再興戦略である。

このほど(3)の2017年度の成長戦略案の概要が明らかになったので、今月のブログは、これをテーマとする。

この中で大きな柱となっているのが、ロボット技術や人工知能などを使い、産業の高度化つまり「第4次産業革命」

の推進である。DX(デジタルトランスフォーマー)に象徴される社会基盤のデジタル化は、将来のIoT推進に於ける

相互依存、相互発展の関係を生み出す原動力となり、「第4次産業革命」をさらに大きなビジネスの変革への道筋へ

と導く機会となると、私は感じている。

現状の日本の大きな課題は、ビジネスに於ける生産性が著しく低いことにある。具体的には利益を生み出すための

コストが極めて高いのである。日本経済は成長期や成熟期がすでに終わり、少子高齢化という人口問題を抱え込み

留学希望者が年々減少していることに象徴される、チャレンジしない若者、チャレンジしたくても出来にくい世の中

などなど様々な課題を抱えているが故に、革命的な世の中の変化が必要であり、期待したいのである。

話は戻るが、その他のキーワードとして次の5項目に政府は、政策資源(未来投資)を集中するとの事である。

(1)健康寿命の延伸(寿命は延びたが、健康でない高齢者が多く、予防医療の普及が必要)

(2)移動革命の実現(山間部などでドローンの活用や高速道路で一人の運転手のトラックを無人トラックが隊列走行)

(3)サプライチェーン(供給網)の次世代化推進

(4)快適なインフラや街づくり(都市於ける無電柱化など)

(5)金融と情報技術(IT)を融合した、新しい金融サービスの実現(フィンテック=ファイナンシャルテクノロジー)

以上、今月はここまでとします。

2017年度エンタープライズIT業界にとってのDX

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年度末なのでJobの切り替え、職域変更、職務変更、人事異動などによりIT業界も、新年度に向け人の動きが顕著と

なってきた。

毎年、年度末に思う事のひとつに、新年度のエンタープライズIT業界は、どう流れ、どう動くべきかに思いをはせる。

DX(デジタル トランスフォーメーション)は、2004年スウエーデンのウメオ大学のエリック・ストルターマン教授

が提唱した「ITの浸透は、あらゆる人々の生活をより良い方向に変化させる」という概念である。

今日、あらゆる生活の中にデジタル化された情報が存在し、それを利用する技術も飛躍的に進歩を重ねている。

ITの浸透は顧客の行動パターンに変化を起こすとともに、情報の収集範囲もますます広域なものとなっており、顧客

の趣味、嗜好、購買ニーズを捕捉する為の、企業側の情報取集能力や顧客とのベストマッチングを実現させるため、

IT利用技術はさらに高度化し、顧客へのITの浸透は、さらに顧客の行動の変化の流れをつくり、企業に於けるIT戦略

の大きな変化へと密接に繋がる時代が、いよいよ到来したともいえるではないか。

また、この時代であるからこそテクノロジーの本質を理解した人間こそが、テクノロジーを活用できるのであるからして、

企業側の必然性として、組織体制の中核に変革を起こす存在としてのキーマンと、位置付けざる得ないのではないか

と考える。

いよいよ貴方や我々の出番なのである。

シャープに続き東芝の転落に思うこと

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おおよそ今から30年前に筆者は東芝と直接契約し、損保代理店を囲い込むためのシステムを、世界初のラップトップ

型コンピュータに搭載する仕事を受託開発した経緯もあり、今日の東芝の状況をテーマにとりあげたい。

ご承知の通り、東芝は1875年に電信機事業を目的に江戸時代末期の発明家と呼ばれた、田中久重が田中製造所を

創業、その後芝浦製作所と名称を変更し、1939年に東京電気と合併、東京芝浦電気が誕生した。

その後社名を東芝と改め経団連には、石坂泰三や土光敏夫などを会長職に送り込んだ、日本有数の名門企業として

知られている。

その東芝がリーマンショック後の景気後退を背景に、社運を賭け、米国原子炉技術の大手「ウェスチングハウス・

エレクトリック・カンパニー」(WE社)の巨額買収を行い、当時の為替レート換算で約6,500億円(当時のWE社の

純資産は約2,500億円)もの投資を行った。実にのれん代に4,000億円もの巨費を投じたのである。

しかし2011年の東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、世界の原子力発電所の需要の停滞や建設基準の

厳格化などにより、既受注分に於いて巨額の損失が発生したのである。

これに至る過程において、不正会計等、3代の社長に引き継がれ今日の状況となった事は、新聞等に詳細な記事が

掲載されているのでコメントは省略する。

問題なのは、従業員が関連会社を含め20万人を有するトップ企業に於けるガバナンスとコンプライアンスに対する

欠陥である。よく言われる巨大企業の意思決定の遅さや、強大な組織内権力に抗えない企業風土などなど、今日に

至った東芝の有り様は、組織の上に立つもの(リーダーシップや権限をもつもの)として、企業の大小にかかわらず

教訓として生かせばならない責任があると思う。

以上

トランプ氏と米国IT業界の攻防

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今月はテクノロジーから少し離れ、話題性にことかかない米国の新大統領対米国IT業界の、攻防について触れて

みたい。

日本の明治維新以降の現代史を紐解いてみると、日本は欧米列強に対する羨望と憧れ、さらには恐怖心を肝として

国力を高める事に専念したと、容易に想像できる。またそれを実現するために覇権を求めたのである。

その結果、第2次世界大戦(米国は太平洋戦争、日本では大東亜戦争と呼ぶ)に大敗し、3流国になり下がった。

戦後、日本に選択しはなかったが、米国の庇護のもと、米国の掲げる寛容性(米国の白人は、元をただせば移民

の子孫)や、自由の女神に象徴される自由主義、さらには豊かな生活と質の高いデモクラシーに憧れ、米国を目標

に戦後復興を成し得たのである。

今日のトランプ氏の政策は、時代を巻き戻す感があり、グローバリゼーションの主要なリーダーであった米国の

変節が、今後の政治、経済、文化、安全保障に対し、世界にどう影響するのか、特に日本への影響が大きなリスク

を伴うものであれば、日本は独自に行動を起こさなければならないと考える。

さて本題に入るが、日本に於けるIT業界の秩序は、異業種であった(アマゾンやグーグル等)のIT参入により

多大な変化を余儀なくされている。つまり異業種の参入がなければ、多大な変化を自ら求めない体質が日本の

IT業界に存在していたのである。

一方、米国を主力とした異業種は、米国の本来持っていた多様性、寛容性、グローバリゼーションの進展から、

世界中の秀でたITテクノロジストを多数集めることにより、革新的な成果に基づき現状が意図的に、つくられた

ものなのである。

この視点からとらえれば、トランプ氏の政策は米国IT企業(アマゾンやグーグルは、今は巨大なITテクノロジスト

企業)にとって、グローバリゼーションに逆行する、愚策なのである。

今後の両者の攻防に注目するとともに、日本の主力企業が、この間隙をチャンスと捉え日本が主導権を得る事に、

近ずく事に期待をしたい。

今回のブログは以上です。